旧作邦画クラスタ向けの「名画座手帳」が手帳として最高に素晴らしい件

世の中にはどれだけの手帳が溢れているのかというほど様々な手帳を見かけるようになりました。
シンプルなビジネス系から、ひとつのジャンルに特化したもの、スピリチュアルの香りがするものまで…レイアウトも、どこか一風変わったものを!と争っているかのよう。とにかく挙げたらキリがない。

そんな数ある手帳の中に、『名画座手帳』という手帳があること、ご存知ですか?

今日は、手帳の話ではあるけども趣味の世界の話でもあり、昔の映画(特に日本映画)に興味のない人が持つような手帳の話ではないんですけど、『こういうのもあるんだ!へぇ〜』という感覚で読んでいただけたら幸いです。
先に言わせて欲しいんですが、これは普通に使う手帳としても最高クラスの手帳じゃないかと思います。

そもそも名画座手帳とは

映画に特別興味のない人にとって、『名画座』は聞き慣れないワードではないでしょうか。
名画座ってのは、昔の映画をメインに上映している映画館のことです。私も今年初めて行ったんですが。

初めて知る「名画座」の魅力。シネマヴェーラ渋谷へ行ってきました

2018.03.13

この名画座、都内にはいくつかあって、そこの上映スケジュールをまとめた『名画座かんぺ』というフリーペーパーを発行してる方がいらっしゃる。
それがのむみちさんという方で、この名画座手帳の監修もされているわけです。

これが旧作邦画好きな方にとってはもうおなじみの手帳になっていて、この2019版で4年目になるとのこと。

私は知らなかった。
名画座の存在だって、そういうところがあるらしい程度の認識しかしてませんでしたからね…地方には少ない名画座、私のように山に引っ込んでる者にとっては知らなくて当然のような場所でした。

そういうことで名画座手帳の存在も今年に入ってから知って、しかもウィークリーはバーチカルらしい!ということで、こりゃいいやと。首を長くして発売日を待ってました。
ほかの手帳も探してみようとかは考えなかったですね。逆算手帳以外は。
今年の手帳会議は静かなもんで、ここの更新も全然してなかった。笑

さて、届きまして、ペラペラっとめくってびっくり。
これはただのオタク向けの手帳ではなかった。

手帳や文具が好きな人が、手帳好きな人のために作ったとしか思えない手帳でした。

「名画座手帳2019」仕様

ということで、名画座手帳は旧作邦画が好きな人向け…もっと言えば名画座に通う人のための手帳です。
私は通ってると言えるほど行けてませんけど。

ビジネスライクでシンプルな見た目が印象的。
この小口を見て!グレーに近い、落ち着いたブルーブラックですよ。これは渋い。

栞は濃い青と濃い赤の2本。渋いな〜。

サイズはA6。背幅は約13ミリと、少し厚め。
これがね、持ちやすいんですよね。表紙の適度な柔らかさと、手触りも気持ち良い。持った瞬間、ふわっとしてとても手に馴染む感じがします。

帯の文章も名画座手帳ユーザーさんが毎年楽しみにされてるところだそうで、今年は映画惹句師の関根忠郎さんとライムスターの宇多丸さん。宇多丸なら昔の映画興味ない若人もご存知ですね。

まるで通えてない負け組代表、と書いてある。本気で負け組の私涙目…

ちなみにペン挿しはついてないしポケットも裏表紙のここんとこだけなので、必要ならカバーなど別でご用意を。

A6サイズだからポケットにプロマイド挟めるよ!

名画座手帳のここが素晴らしい

紙の厚さと手触りが素晴らしい

それでは中身拝見。
まずは年間カレンダー〜月間ブロック。

2019年1月から使用可能。ここは普通の手帳と特に変わりないです。
ちなみに嬉しい糸綴じ製本!どのページもパタンと開きます。

触って驚いたんですが、これ、紙が良いです。
きつくないクリーム色で、スルスルっとした手触り。
適度な厚みでしっかりしていて、消しゴムやフリクションのゴムで擦ってもヨレません。

恒例の裏抜けチェック。
月間ブロックの余りマスにちょっと失礼…

上からセーラー万年筆細字、セーラー万年筆極細、JuiceUp0.4、スタイルフィット0.38。どれも問題ないっすね。
JuiceUpは筆圧強いと少し抜けるかもしれません。

マイルドライナーもいける!

紙の角が丸くなってるのもポイント高いです。
角ばってると手に当たって折れたりなんだりで汚くなるんでね。丸いのがいい。

落ち着いた色でオタク感を抑えたウィークリー

さあ、次はウィークリーページ。ここからが凄い!!!
月曜始まりで7時〜24時までのバーチカルなんですが、下のとこ見てください。

これは旧作邦画関連の監督さんや俳優さんの名前なんです。
赤字がその日生まれた人、青字がその日に亡くなった人。それぞれ生年と没年も記載されています。

ここで手帳ポイントとしてプッシュしたいのは、このインクの色なんです。
基本は小口と同じくグレーに近いブルーブラック。ブルーブラックとクリーム紙は相性良いですから、馴染んで落ち着いた紙面になってます。
ここで普通の赤インクを入れてしまうと、せっかくの落ち着いた紙面が途端に子どもっぽくなる…と、思うのですが。

この赤色にとてもこだわったと、監修ののみむちさんがTwitterで仰られてたんですが、実物見て納得。
深みのある濃いめの落ち着いた赤色で、とにかく私が大好きな赤色なんですこれは!!!ブルーブラックとのバランスがバッチリで最高!!!

実はのむみちさん、旧作邦画マニアであり文具マニアでもあるのです。(追記:ご本人様曰く『控えめに言って文具「好き」』)
ですから紙からインクからこれだけこだわって作られてますし、文具や手帳好きな人が作ってるんだから当然手帳クラスタも大満足となるわけです。最高…

派手じゃないし下部にある名前もさりげないサイズ&色(ついでにフォントもツボ)で入ってるので、会社や人前でパッと開いても全然おかしくない。普通に開ける。
オタク丸出しにならないところが良いんです。

すごいところにメモページがある

最初にパラパラっとめくって見た時にね、なんかメモページ多いな…って思った。
どこ開いても方眼のメモページがある。

よく見たらなんと。
各週につき必ず見開きの方眼メモページがついてるんです。
一枚めくったらすぐメモページです。

映画の感想がたくさん書けるようにってことで、こういった仕様になったとのこと。
なるほど、手帳が厚くなるわけです。

普通メモページっていうと巻末に数ページついてるもんですよね。
この巻末のメモページってのがね、私はほとんど使わない…まずちょっとメモするためにわざわざ巻末に移動するのがめんどくさい。

しかしこれなら各週ずつついてるので、一枚ペロッとめくってメモできるし、その週に書いたメモっていうのがわかりますから、後から「あの時に書いたメモは〜」と探すにもラクになります。
これ、めちゃくちゃ感動しました。持ち歩きのノートいらなくなっちゃうよ。
ちなみに方眼のサイズは4ミリ。

無罫バーチカルは真っ直ぐ書けない私には辛い。ところが!

これ、バーチカルのページは罫線入ってないんです。
私は文章をまっすぐ書けない人なので、方眼なり横罫なり、絶対要るんです。でもこれのバーチカルは無罫。

ところが裏ページは必ず方眼ですから、その線が透けてこのとおり。ガイドになってくれるんです。

これが最高にありがたかった。
まさかそんなことまで計算されて作ってはいないとは思うんですが、私にとってこれは非常に大きいのです。
そりゃ全部等間隔で透けるというわけじゃないですが、何もなしより全然いいです。十分です。

最強のオタク向けページ

ここから先は手帳クラスタさんには全く不明な世界ですが。笑

おまけページの充実っぷりが凄い。

  • 映画監督活動期チャート
  • 都内の主要名画座の座席表と基本情報
  • 全国の名画座リスト
  • 主要名画座の過去5年間の上映特集一覧
  • 当時の物価表
  • 年齢早見表(もちろん明治から)
  • 作家の映画化作品一覧(今回は獅子文六(岩田豊雄))
  • 人名索引(誕生日&没日記載)

このオマケページも無駄な装飾がなく、さりげなくて落ち着いているのが良い…のに、内容は超マニアックなところが良い。

公務員の昭和24年の初任給が4,223円ですか。29年で8,700円…

昭和28年の「恋文」(田中絹代監督作品)という映画で、うちの推しが『弟のおこぼれでもらう翻訳の仕事で収入が4、5,000円』って話をしてて『それじゃ満足に食えんだろ』って言われてる。なるほど、公務員初任給の約半分だったわけだ。それじゃ苦しい。
こうして当時の生活の情報がわかると、映画観る時の楽しみが広がるなあ。

っていう感じで、このオマケが読み物としてもとっても面白い。暇な時に眺めてられるし、知識が広がる。
上映館の基本情報や座席表も、名画座に行き慣れてない人にとってはすごくありがたいです。

人名索引もすごいんだよねこれ…調査からまとめるまでどれだけ大変だったんだろうと思うと。

購入方法

名画座手帳2019は10月25日より一般販売開始。
(私は先行販売でちょっと早めに買えました)

購入方法は2通り。
ひとつはAmazonで。普通に注文して買えます。

 

もうひとつは、古書往来座さんのオンラインストア。

往来座編集室
https://ouraizahenshushitsu.stores.jp/

往来座さんで購入すると「名画座かんぺ」の最新号+限定特典がついてきますので、こちらで購入されるのが良いかと。

これで税込み1,944円。安過ぎると思う。
もっと取ってもいいのに…余計なお世話すいません…

まとめ

今日は久しぶりの更新で、普通の手帳とは一味違う「名画座手帳」を紹介させていただきました。

マニア向けではありますけど、オマケの内容は旧作邦画初心者さんも楽しめる内容ですし、『地方だし名画座とか行けないし…』という方でも持って損なし。私だって地方の人間で、名画座にはそうそう行かれない人間です。

正直言って最初は、持ってるだけで満足ってだけでもいいって思ってました。趣味手帳ですし。
実際に開いてみたら、このとおり手帳としてもすごく良かった。これはほんとに嬉しい誤算でした。

使えるのは1月からなので、それまで持ち歩くのも我慢ですね。辛いです。

来年はこの手帳と一緒に。
手帳に推しのプロマイドでも挟みましてね、この手帳と一緒に行動できるんだと思うと最高にわくわくします。素晴らしい手帳をありがとうございますの一言に尽きる…!

名画座にも、今年よりも通えたらいいよなあ。遠征代捻出頑張ります。
では、また。