「完訳 7つの習慣」を読み終えて

昨年末に思い切って購入し、年明けから読み始めた「完訳 7つの習慣」
2ヶ月かけて、ようやく読み終わりました。
「7つの習慣」とは
手帳術を色々探しているとちょいちょい見かける「時間管理のマトリクス」
これが「7つの習慣」のひとつとして出てくるわけですけど、コレに興味を持ちつつもなんだか難しそうなのととにかく本が分厚い(死)という理由でなかなか手が出ませんでした。
分厚い=難しいという風潮。
先に感想を一言で申し上げると。
書いてあること自体はさほど難しいことではなかったのです。
様々な事例を交えて説明されているので身近なことと感じやすいこともあって、なるほどな〜と思わされたり、痛いところを突かれている気分になったり。
なので読み進めていく上では、さほどの苦痛はありませんでした。
ただ、読んでいて時々ふと思ったのです。
「こうしてみたらいいんよ」みたいな感じでさらっと書かれてるけど…
これが全部できたら聖人になれるのでは?
言うのは簡単、実行は難しい。
頭の中で思い描くことは簡単、現実は自分の先入観やクセに邪魔をされてうまくいかない。
そんなことが読んでいて時々頭をよぎり、「やっぱりこんなのできないなあ」なんて思ったりしてしまったわけです。
が、最後の最後の方でこのネガティブ思考は救われることとなります。
1〜7までの習慣は以下のとおり。
私的成功
第1の習慣【主体的である】
第2の習慣【終わりを思い描くところから始める】
第3の習慣【最優先事項を優先する】
公的成功
第4の習慣【Win-Winを考える】
第5の習慣【まず理解に徹し、そして理解される】
第6の習慣【シナジーを創り出す】
再新再生
第7の習慣【刃物を研ぐ】
時間管理のマトリクスは「第3の習慣 最優先事項を優先する」に出てきます。
最優先事項とは、その日やらなければいけない緊急の用件とかではなく、「自分自身にとっての重要なこと」になります。
今後の計画を立てたり準備するための時間だったり、趣味とか自分自身の成長に関すること等。
ここは私自身最も興味があったところなので、週次レビューや月次レビューの際に繰り返し読むことになりそうです。
意外と、分類していくのが難しいというか…判断が難しいんだ。
「第2の習慣 終わりを思い描くことから始める」は、以前別の自己啓発本にも出てきたんですよね。
自分が死ぬ時に人生を振り返って何を思うか。
自分の葬式で、誰にどんなスピーチをしてもらいたいか。
ここを思い描き、ミッションステートメント(自身の法律)を作っていきます。
このミッションステートメントに基づきながら、自分にとっての最優先事項が決まり、予定の立て方が決まっていき…
そうすることで、自分自身の芯がブレないように心がけて生活することができる、と。
私はそうゆう解釈をしています。
パラダイムを変えるということ
冒頭で「読み進めるのは苦痛ではなかった」と書きましたが…
実は、前置きの長さにうんざりして(死)挫折しそうになっていました。
うんざりしていた最中、一枚の絵が出てきた。
チョーカーをつけた若い女性の絵でした。
「これは若い女性だ」という説明は一切ないんですけど(あったかもしれない)私はこの絵を若い女性だと、パッと見でそう思ったのです。
この絵を「老婆に見えてくるまでじっくり見ろ」と本は言う。
私もじっくり時間をかけて見てみた。
が、どれだけ眺めてもどうしても老婆には見えなかった。
私は諦めた。
しばらく読み進めていくと、「若い女性に見える」組と「老婆に見える」組に分かれた学生たちのやり取りが出てきます。
この2組はそれぞれ全く違う視点から同じ絵を見ていた。
中心として見ている箇所が違うのです。
「老婆に見える」組の学生の視点から、もう一度若い女性の絵をよく見てみた。
すると、その絵は一瞬にして「若い女性」から「老婆」に変身した。
1点見方を変えただけで、目の前にあるものが大きく変わった。
全く違う絵になったのです。
この瞬間、頭の中がパアッと明るくなったような、何かが弾けたような気持ちになった。
こうした「物の見方、捉え方」をパラダイムと呼ぶわけですが、このパラダイムというのは生まれつきの性格や子どものうちの育ち方、それまでの人生の中で変化し、結構凝り固まったものになっている、と思います。
凝り固まったパラダイムを柔軟に、自分の立場だけでなく相手の立場からという風に変えることができれば、新しい何かが見えてくるかもしれない。
この絵の話以降、俄然やる気が出て本を読むのが楽しくなりました。
でも私的成功の部分はまだともかく、公的成功の部分については私にとってはやはり難しかった。
言ってることはよ〜くわかるんだけどね…
最近、またちょっとうまくできなくて悩んでいるところです。
人との距離感がわからない… 人間相手は難しい。
しかし完璧にできるはずがない
「刃物を研ぐ」までを読み終えて、残すはあとがきのみというところ。
(このあとがきも長い。笑)
私の感想は「こんなの全部できないよ」でした。
冒頭にも書きましたが、これ全部きっちりやれたらほんとに聖人レベルなのです。神です。
書いてあることは極々当たり前のことで、きっと誰もが「こうした方が良いのだ」とわかっていること。
…だけど現実に実践できるかというと、すごく難しいこと。
こんなのワシにはできんわ。
やめちゃおっかなあ…
と、諦めかけました。
しかし長い長いあとがきの中に、こんな一言が。
「7つの習慣」を実践するのは、誰にとっても大変なことです。
「7つの習慣」の全部を毎日きちんと実践できている人などいないでしょう。
それどころか、どれ一つとして実行出来ない日もあるはずです。
あ、そうなの?
そうよねそうよね、これ全部できてしまえるような人間だったらこんなに苦労してないもの。
完璧にできなくて当たり前なんだ。
大事なのは完璧にしようとすることではなく、日々意識しながら生活していくことなんだ。
そうだそうだ。
ちなみに私が購入したのはこっちの特装版。
ハードカバーじゃないしちっちゃめサイズなので持ち歩きやすい
(分厚いのは変わらんけど)
まとめ
昨年から数冊、自己啓発本を読んできました。
同じ自己啓発本でもテーマや視点がどれも違ってたりするわけですけど、色々読んでると根本的なところはどれも一緒なんだなということがわかって面白いです。
で、その根本的なところが、この「7つの習慣」に集約されているんだなあと。
そんな印象です。
さて、2月の目標が「7つの習慣を読み終える」だったんですけど、クリコレだのASKAだのとうつつを抜かしてたわりに無事予定通り読み終えることができました。
次は、スターターパックの「プランナーガイド」に取り組んでいきます。
この「7つの習慣」片手にしてやっていくことになると思います。
自分の内面を知り、掘り下げていく為の作業になります。
3月のうちにやり終えて、新年度から新しい気持ちで生活していけるといいなという願望。
さて、また頑張ろう。